ゲームブンセキ

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Undertale:収録曲の101曲がそれぞれ何のアレンジなのか、樹形図を作って見た

「誰も死ななくていいRPG」のコピーで全世界270万本以上の売上本数となったUndertale。同作はシンプルなRPGでありながらストーリー、ビジュアルともにユーモアに溢れているが音楽も非常に素晴らしい。

特に同じエリア内、関係するキャラクターのテーマ曲は互いがアレンジの曲になっていることが多い。

あまりに多いので独自に聞きながらまとめて樹形図をつくってみた。

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いきなり見るに堪えない図をお見せして大変申し訳無い。

今回の調査対象の楽曲はUndertaleの公式サウンドトラックに収録された101曲。
そのうち何のアレンジでもない楽曲はたったの13曲だ。

この図をつくるまでもっと2~3曲ぐらいのアレンジがいくつかまとまっていると思っていたのだが想像以上に巨大であり、未分類のほうが圧倒的に少ないほどだ。

調査の方法はひたすら楽曲を聴いて、近いフレーズのものがあればまとめていくというシンプルなもの。そのためいくつか自信のないものは「?」がついていたり、アレンジというより元の曲から尺が長くなったりしたものもある。また分類の親子関係は基本ゲームで出てくる順が早いのを基本的に親にしているだけで特段の理由はない。

このままでは字が見えないので図を分割して解説したいと思う。
見えないときは画像をクリックして拡大してほしい。

Snowdin Waterfallあたり

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 SnowyがすべてのSnowdin関係の曲のアレンジになっているのがすごい。「Uwa! So ~~」や「Dogbass」「Mysterious Place」はイントロが似ているがやや自信がない。

「sans.」はsansの登場曲すべてのアレンジになっている。sansとレストランで食事するときの「It's Raining Somewhere Else」は元のメロディは「sans.」なのに全く違うムーディな曲に仕上がっている。MEGALOVANIAのイントロは「sans.」のイントロなどを早くしたような印象だが偶然の範疇な気もする。「Song That Might Play When You Fight Sans)はPapyrusの「Nyeh Heh Heh!」も混ざっている。

「Waterfall」はWaterfallはUndyneのテーマすべてのアレンジとつながっている。「Power of "NEO"」はGルートにおけるMettatonのテーマだがGルートアンダインのテーマのアレンジになっているのも面白い。

Hotland CORE Toriel Asgore戦

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Mettatonは基本のテーマとなる「It's Showtime」が軸の曲と「Oh!One True Love」の軸の曲がある。

Hotlandに入ってすぐの「Another Medium」と「CORE」の曲調は大きく違うがメロディは同じ部分が多い。

Undyneのデート前で彼女が引く「She's Playing Piano」は「 Alphys」のワンフレーズを繰り返し引いたもの。うーんニクい演出。

「ASGORE」は(元)妻の「Hertache」にゲームオーバー時の「Determination」を流れるようにつないだ曲。Torielとの別れと苦難、そしてケツイを示すラスボスにふさわしい曲である。ラスボスじゃないけど。

 

Ruins Flowey Asriel 関連

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このあたりが一番大きい。「Once Upon a Time」は15曲同じフレーズが使われている。まさに本作のメインテーマといえるだろう。Asgoreとの邂逅の曲「Small Shock」は曲にあわせてOnce Upon a Timeを口ずさむとわかるが小節頭の音が同じ。ただ2音しかないので偶然かも。Asgore戦前の「Barrier」はそれを環境音っぽくしているがすこし確信が持ていない。

 

他の敵など

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「Ghost Fight」は同じ幽霊の「Dummy!」はわかるが意外と「Spider Dance」がつながっている。napstablookの家で聞ける曲はすべて彼のテーマが元だ。

エンカウントするモンスターとの曲「Enemy Approaching」は「Dogsong」とTemmie関連につながっている。Alphysの地下にいるモンスターの「Amalgam」イントロは少し似ている気もするが激しい曲になる断言し難い。

Bring It In, Guys!はPルートのEDでメドレー形式にした楽曲。

 

未分類

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以上のどれにも当てはまらなかったと思われる楽曲。カタツムリレースの「Thundersnail」など個性的な曲が多い。napstablookと寝ているときに流れる「Chill」は「Ghost Fight」のアレンジと睨んだが違うと判断。

 

 

以上がUndertaleの楽曲をアレンジの観点からみた全容だ。

筆者の耳だけを頼りに判断したので漏れや多少の見当違いがあるかもしれないことをご理解いただきたい。

改めてこのゲームの製作者であり作編曲をしたtobyfox氏の多彩さに驚くばかりだ。

Undertaleの他にカービィシリーズではタイトルにまたがって何重にもセルフアレンジされた楽曲が多数存在するなど素晴らしいゲームには耳を傾けるだけで楽しめる工夫がされていることも多い。

たまにはコントローラをおいてゆっくりと曲を聴いてみるのもいかがだろうか。