また本シリーズはUndertaleの開発においてtobyfox氏が音楽や弾幕によるキャラの表現について影響を与えたことでも有名かもしれない。
本作の入手はメロンブックスやとらのあなといった同人ショップやコミケなどのイベントが主だが「東方輝針城」がPlayismから、最新作の「東方天空璋」がSteamから配信されている。また現在も2018/08/10(金)のコミケでは「秘封ナイトメアダイアリー 〜 Violet Detector.」と題した外伝的作品も頒布予定だ。
今回はSteamで購入可能であり、プレイするほど上達を実感できる「季節解放システム」が特徴的な「東方天空璋」について取り上げたい。
神話や童話などが由来の個性的なキャラクターや同人シーンでの盛り上がりが目を引くタイトルだが原作となるゲーム自体は非常にシンプルなアーケード式のSTGだ。
弾幕を避けて敵を倒し、ピンチになればボムを撃つ。
ステージの最後にいるボスを倒し全6面でクリアだ。
なれないうちは面を喰らうかもしれないがEASYならかなり密度がさがり、
ノーコンクリアすれば無事ED迎えてEXステージが開放される。
本作は回数制のボムとは別に範囲が小さい「季節解放」というシステムがある。
今回はそこにスポットを当てたい。
季節解放はゲーム開始前に春夏秋冬の4種類から選ぶが共通して周囲の敵弾を消す、範囲内の敵に攻撃する効果がある。敵を倒すなどで集まる季節アイテムでゲージを1つ以上貯めれば該当のボタン一つで発動する。貯めたのゲージは夏以外のときは全て消費してしまう。しかし季節ゲージは7以上にはならない。
ボムと違って発動までの1ゲージを貯めるまでは早い。ゲーム開始で雑魚を殲滅すれば20秒ぐらいで貯まるほどだ。
もう一つの特徴として季節解放によって弾を消すと得点アイテムの底上げができる。
得点を集めるとエクステンド(1UP)するので敵弾の特徴を掴むほど季節解放は緊急回避から稼ぎと攻撃用になっていく。
実際ボスの眼の前で弾がぐんぐん吸い込まれていく様は大変気持ちいい。
じゃあボスや強力な雑魚が出たらとにかく季節解放すればいいというわけでもない。
とくに不規則で独特な軌道の多い5面ボス里乃と舞のコンビは掴みどころのないキャラも相まって非常に嫌らしく感じるだろう。
逆にここぞとばかりに密度が濃くなるタイミングのできる弾幕もあるのでただ避けるだけでなく季節解放が有効かどうか観察して攻略する楽しみもある。
ボムを含めてこの手のシステムは「強力だからとっておいたけどミスってそのまま死ぬ」場面が起こりがちだ。
しかし先に挙げたように季節解放は潤滑に流れるように促す工夫があるシステムだ。
ストイックな避けやリソース管理だけでなく、画面にあふれる弾幕を消していき、立ちはだかる妖怪たちを倒す体験に東方天空璋はいかがだろうか。